まさかの”肉”が苦手だった息子
幼少期から”きのこ”が大嫌いだった息子。
きのこだけであれば、まだ良かったのですが、お肉を食べると、きのこの食感が連想されてしまうという理由で、まさかの”お肉”も苦手になったのです。
「え?お肉が苦手な子供っているの?」と、我が子ながらとても驚きましたし、ネットで色々調べたりもしました。それでも、幼少期はそこまで困らずに、他の食材でカバーすることができていました。
しかし、小学生になり、身長・体重の伸びるペースが一気に落ち始めます。「やっぱり息子が華奢な体なのは、お肉を食べないせいかもしれない。このまま他の食材でカバーすることは、もう難しいかもしれない」そう思った私は、苦手なお肉を克服させるべく、色々な方法を試すことにしました。
ジュニア期の成長に「お肉」が与える影響とは?
まず初めにお肉のことを色々調べることから始めました。
子どもの成長に、たんぱく質(=お肉)が必要だということは知っていましたが、その中でも「肉類」に含まれる動物性たんぱく質が、特に骨の発達・筋肉量・身長の伸びに”強く関係している”ことが複数の研究で明らかにされていると分かり、私は焦りました。
ヨーロッパ10ヵ国で行われた青少年の健康調査「HELENA Study(2014年)」では、12〜17歳の男女約3,500人を対象に食生活と体格の関係を分析。その結果、「肉などの動物性たんぱく質の摂取量が多い子どもほど骨密度や筋肉量が高く、身長の伸びも良好だった」ことが報告されています。
さらに、アメリカの国民健康栄養調査「NHANES(2005〜2012年)」においても、9〜18歳の約6,000人の子どもたちを追跡した結果、肉や乳製品などの動物性たんぱく質を多く摂るグループは植物性中心のグループと比べて平均身長が高く、骨の成長指標も優れていたとされています。
しかし、よく研究の対象年齢を見てみると、”9歳以上の子が対象”となっており、「今からでも遅くないかも」と少し希望を感じました。
そして、「とにかくできることはすぐに実践しよう」とお肉の調理方法を色々調べ始めます。後々、分かったのですが、スポーツ選手でもプロになってから食トレを開始したという人が多く、自分のタイミングやフィジカルに応じて”気付いたらすぐ実践すること”が重要なんだと感じました。
肉が苦手な息子に試した6つの攻略法
息子に試して効果的だったお肉攻略法を、レベル順で紹介します。
【レベル1★】肉の部位を色々試すべし
”きのこ”のように”グニャッ”とした食感の鶏もも肉は苦手な息子でも、ハンバーグやしゃぶしゃぶなら、意外といけるという日がありました。「部位ごとに違う食感」を試すことも息子にとっては大事でした。
【レベル2★★】食べる前は細かく切って出すべし
お肉を噛みきれず出してしまうことが多かったので、慣れるまでは細かく切ってあげることで、お肉に対する苦手意識を減らす工夫をしました。
【レベル3★★★】肉の表面は「カリッ」と焼くべし
表面に焦げ目をつけると、柔らかい食感が軽減されて食べてくれることが多いです。お好み焼きの豚バラ、焼きそばの豚こま肉などもカリカリに焼くようにしています。
【レベル4★★★★】ニンニクを刻んで風味をアップすべし
息子の場合ですが、ニンニクを入れると「美味しい!」と食べてくれることが多いです。炒めることで、ニンニクの辛味成分が、甘みや香ばしさに変化するから、美味しくなるそうです。確かにニンニクを炒めると美味しくなりますよね。
【レベル5★★★★★】スパイスの旨みで嫌な食感を忘れさせるべし
100円で売っている市販の香味パウダーやレモンパウダー、マジックソルトなどスパイスを使うことで、息子の好みに合わせる工夫をしました。
何故か、セブンイレブンのななチキやケンタッキーの骨付きチキンだけは好きだった息子。もも肉の食感が嫌ということ以上に、スパイスの味が気に入ったようでよく食べていました。毎回、買ってやることはできないので、同じような味付けを調べたり、市販のチキチキボーンの粉を使うなど、チェーン店の味に近づける工夫をしていました。
どうしても食べられない食材への対処法
工夫はするものの、「今日は無理そうだな…」という日、もちろん息子にもあります。そんな時は無理に食べさせず、翌日の食事を工夫して、摂取させるようにしています。
それでも、食べられない日が続くなど、どうしても摂取させたい時の最終手段は、本人に気付かれないよう、そっと忍び込ませるようにしています。
- 細かくみじん切りにし、料理に忍び込ませて直接摂取する方法
- スープの具材として忍び込ませて、エキスから栄養素を摂取する方法
2つのポイントは、食材によって使い分ける必要があり、少し注意が必要です。
例えば、息子が嫌いな”きのこ”の場合、水に溶けにくい栄養素を含む食材なので、【1】のように、細かくみじん切りにしてから、ハンバーグやカレーに忍び込ませて直接食材を摂取するようにしています。
また、”ほうれん草”は、水に溶け出しやすい栄養素を含む食材なので、【2】にように、お味噌汁やスープへ積極的に忍び込ませて、栄養素を摂取するようにしています。
| 水に溶けやすい食材 (スープで栄養がとれる) | 水に溶けにくい食材 (食材を直接食べる必要あり) |
| ほうれん草、ブロッコリー、キャベツ、小松菜、にんじん、ピーマン、豆腐、じゃがいも、ささみ、白身魚(タラなど) | しいたけ、ごぼう、れんこん、なす、かぼちゃ、青魚(サバ・イワシ)、レバー、厚揚げ、納豆、鶏皮 |
色々な調味料を試す楽しさ
我が家の他の子にも共通していますが、ほんの少し変化を加えるだけで意外と食べたりします。同じお肉や野菜でも、味付け・食感・見た目が変わると、まるで反応が変わるんです。
それに、その日の気分やお腹の空き具合によっても、コロコロと本当によく変わります。
スーパーに行き、気になる調味料やレシピがあった時は、「これなら今日は食べられるかな…」と子供達への実験を楽しんでいました。
まとめ
忙しい日々の中で、息子が好む食事を考えるのは結構大変です。
でも、息子のお肉攻略法を調べ続けた結果、今ではしっかりお肉を食べる事ができるようになりました。
もしかしたら、面倒な工夫をしなくても、いつか成長段階で自然と食べられるようになっていたのかもしれない…とも思いましたが、これまで色々調べてみて、成長の土台を作っている“今が大事な時期”なんだと気付くことができました。
これからも、息子と一緒に「苦手な食材の攻略法」を探りながら、コツコツ食トレを続けていこうと思います。